「パブロフの犬」の応用

「パブロフの犬」をご存知でしょうか。エサが出てくる度にベルの音を鳴らされ続けると、次第にベルの音だけで唾液が分泌される、という現象のことをいいます。

このように、本来関係のないはずの物事が関連づけて記憶されることを「条件付け」と呼びます。

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この原理は色々なことに応用できると思いますが、苦手なものを克服することにも使えます。例えば、嫌いな食べ物があったとして、必ず一緒に好きなものを食べることで、条件付けしていくことが可能です。ピーマン嫌いのお子さんも、ハンバーグと一緒に食べているうちにピーマンも嫌いじゃなくなった、なんてことになったら嬉しいですよね。

このように、条件付けの原理を利用するには、まず自分(対象者)の嫌いなものだけでなく、好きなものが何か?特定する必要があります。この特定作業をうまくやっておかないと、ただただ嫌いなものにさらされ続けることになってしまい、余計に嫌悪感を募らせてしまうかもしれません。また、嫌いなものの方が刺激が強すぎてもよくありません。先程の例でいうと、小さなハンバーグ1つに対してピーマンが10個も20個もあれば、同時に与えられている気がしないですよね。どちらも一口ずつというよりは、ハンバーグが少し多めから始めてみるとよいでしょう。

 

MEDI心理カウンセリング大阪

公認心理師・臨床心理士 可児

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