虫歯予防

 6月4日(ム・シ)は虫歯予防の日です。

日本では、平成元年から「8020運動」という啓発活動が行われています。80歳になっても自分の歯を20本保とう、という趣旨の活動です。その甲斐あってか、2017年の厚生労働省の発表によると、80歳で20本という目標を達成している人の割合は、なんと51.2%だそうです。運動を開始した時点では7%程度だったというのですから、この半数以上という数字は驚きです。

しかし、ここ3年間は感染症対策として、学校や園での歯磨きがなくなってしまったところも多いようです。歯磨きは習慣化さえしてしまえば、それほど面倒なものではないと思います。感染症のリスクも怖いかもしれませんが、お口の健康はこころの健康とも実は関連が深いものなので、侮れません。歯が元気だと、美味しいものが食べられて、外食や人との食事を楽しみQOLが高くなるのは想像しやすいと思いますが、それだけではありません。

歯でしっかりと噛むということで、セロトニンの分泌が促進されるということも分かっています。セロトニンは、精神の安定に役立つ神経伝達物質で、抗うつ薬としてよく使われるお薬の中には、セロトニンの働きを増強するものもあるというほど、メンタルヘルスに深く関わっています。セロトニンの分泌に、リズム運動が良いとされており、ものを食べるときに嚙むという日常動作でもリズム運動となります。

また、嚙むことは自律神経を整える上でも役立ちます。最近は、柔らかい食べ物が多いですが、しっかりと嚙むことを意識して食べてみましょう。

そのためには、歯を健康に保つこと。1日2~3回の歯磨きをして、ものを食べるときはしっかりと嚙むことを心がけていきましょう。

お口の健康は、こころの健康にもつながっていると思うと、一石二鳥ですよね。

 

※こちらの記事→「予防」でも、お口の健康について少し触れています。是非ご一読ください。

 

 

MEDI心理カウンセリング大阪

公認心理師・臨床心理士 可児

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