心理学を日常に活かそう~「傍観者効果」ヘルプを出す時は~

心理学の知識を日常に活かすコラム。「傍観者効果」という社会心理学の用語をご紹介します。

傍観者効果とは、複数の人間が同じ場にいる状況で助けを求めても、誰か他の人が助けるだろう考えて、誰も援助行動を起こさないというものです。キティ・ジェノヴィーズ事件という実際の事件をきっかけに提唱されました。

これから分かることとして、助けを求めるときには「誰か」ではなく、特定の「あなた」に語りかける方が効果的だということです。事件に限らず、たとえば両手がふさがっていてドアを開けてほしいときなど、「ちょっと手伝ってほしい」というときは誰にでもありますよね。そんなときにこの傍観者効果を知っていると、役立つのではないでしょうか。

また、呼びかけるときに何と呼びかけてよいか迷うことがあると思います。特に日本語だと、「おばさん」「おじいさん」というと失礼に当たるかと感じたりして、躊躇することがありますよね。そこで、コツとして、相手の服装に注目することをお勧めします。「スーツのかた」などと言うと、価値や判断が入っていないまま指名することができます。

このように、少しの知恵で暮らしやすくなれば幸いです。

(文責:可児)

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