家族療法って、「家族」を治すもの?

皆さんは家族療法と聞くと、どんなものを思い浮かべますか?

不登校や引きこもりの背景に「家族」の原因があって、「家族」を治療するものだと思われる方も多いのではないでしょうか。

問題には家族関係が絡んでいることも多いでしょうが、原因は一つではありません。家族療法の目的は、家族療法関係を治すことではなく、家族が快適に過ごせるよう支援することです。

人は、職場や学校など外の世界で適応するため、日々四苦八苦しています。家がこころの拠りどころとなっていれば、外の世界での困難にも立ち向かっていきやすくなります。しかし、何らかの事情で家も外も落ち着かない状態になると、八方塞がりの状態になってしまいます。外の状況は、対人関係から社会的制度の問題まで関わってきて、一人の個人だけでは変えられないことも多いです。社会を変えるよりも、家庭の方を過ごしやすくすることの方が介入しやすいのです。

こころの健康のために、家庭環境を整えること、と気楽に捉えていただければと思います。

一家団らんのイラスト(大家族)

MEDI心理カウンセリング大阪

公認心理師・臨床心理士 可児

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