多重関係って??

カウンセリングにおいて、「多重関係」は禁止されています。

多重関係とは、同じ人と色々な社会的関係を結ぶことです。例えば、親子でカウンセリングをすると、親子関係とカウンセラー・クライエントの治療関係になるので、多重関係にあるといえます。他にも、親戚が教師・生徒だったり、友人だけど上司・部下でもあったりなど色々なパターンが考えられます。

人口の少ないところだと、全く知らない人を探すのは困難かもしれませんが、できるだけ避けるようにしましょう。私も個人的に知り合った人に「心理士をしています」といっても、ご相談は受けないようにしています。「いい先生を紹介しますよ」と言って、多重関係にならないように気を付けています。

多重関係になると、「評価されるんじゃないか」とか、「悪く思われたら嫌だからこのことは言わないでおこう」といった気持ちがカウンセリング中に浮かんできたりします。また、カウンセリング以外の場面で会ったときにも、「秘密をばらされるんじゃないか」といった疑念がわくなど、悪影響を及ぼします(守秘義務があるので、もちろん実際にばらされることはありません)。クライエントさんがカウンセリングに専念できるよう努めることは、カウンセラーの役割でもありますので、多重関係は避けた上で治療関係を結べるようにしましょう。

 

MEDI心理カウンセリング大阪

公認心理師・臨床心理士 可児

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