『共生する』ということ

「with コロナ」という言葉をよく耳にするようになりました。この数か月、新型コロナウイルスの感染防止対策に追われてきた私たちですが、次なるステージとして、コロナウイルスと闘うのではなく共に生きていく、という意味で使われているものと思われます。細菌やウイルス、寄生虫等人間の健康を脅かすものが完全に消滅するなどということは決してなく、むしろ、今回の新型コロナウイルスのように、新たな細菌やウイルスは今後も次々に生まれてくると言えるでしょう。そのような中で大切になるのが『共生する』という感覚です。ウイルスとの共生は、今始まったものではありません。太古の昔から、人類は様々な微生物とバランスを取って共生してきました。闘わなければならない相手、と過度に敵視するのではなく、ウイルスの存在を認めた上で折り合いをつけながら生きていく。それが、「with コロナ」の時代です。

同じように、こころのネガティブさも、人が生きている以上完全になくすことはできません。ネガティブな感情や考え・思いは決して避けなければならないもの、否定しなければならないものではなく、「あるものだ」と認め、受け入れてみることが大切だと私は思います。『ネガティブさと共に生きる』ことで、私たちのこころはありのままの心地よさ、快適さを取り戻していくのではないでしょうか。

(文責:中山)

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