「終わりと始まりを経験し、こころが揺れるということ」

 今年は新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、私たちの生活にも大きな影響が及んでいますが、春は、卒業や進学、就職、転職など、新たな旅立ちを経験される方も多い季節です。今まさに旅立ちを経験されている方も、また、これまでにいろいろな旅立ちを経験されてきた方も、自分自身や周囲の方の生活の変化などに伴って、春には、不安や寂しさ、うれしい気持ちや期待感等、様々な気持ちの揺れを感じることが多いのではないでしょうか。

 私たちは、人生の中で何度か、終わりや節目を経験します。終わりはまた次の始まりでもあります。一つの終わりを経験することは、同時に、一つの始まりを経験することでもあり、そのように終わりと始まりを繰り返すことが、生きるということなのかもしれません。そして、何かが終わる時や節目の時・何かが始まる時は気持ちが不安定になるものです。寂しくなったり不安になったり怖くなったり、楽しさやうれしさを感じたり、など、様々なこころの揺れを感じることそのものが私たちの経験であると言えます。終わりと始まりを経験し、こころの揺れを感じながら、私たちは人として一回り大きく成長してゆくような気がします。

(文責:中山)

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