前回①では、甘えの定義を紹介しました。「甘えることが許されている関係の中で、自分のしたいままに振舞うこと」からも分かるように、甘えることができるには、まず「甘えることが許されている関係」が大切です。
誰かれ構わず甘えを求めるのは、赤ちゃんのすることです。大人になれば、甘えることを受け止めてくれる関係が前提として必要です。その関係とは、親子だったり恋人だったり、友達や同僚の中でも特に親しい間柄のことを指します。親子や恋人関係は分かりやすいですが、同僚などは難しいです。同僚だというだけで甘えられるかといえば、そうではなく、日頃の信頼関係によって変わってきます。この人とはどこまで打ち解けられているかな、と考えてみることも大切です。普段から約束を守らなかったり、相手の嫌がることばかりしていたりする人に、甘えられても好意的に受け取ってはもらえないでしょう。
逆説的ですが、甘えるために努力することも必要になってくるということですね。
また、人に対して甘えるのはハードルが高いと思われる方は、ペットやぬいぐるみ等、人以外のものを考えてみるのもよいでしょう。人には話せない愚痴も、ペット相手になら話せるかもしれません。
MEDI心理カウンセリング大阪
公認心理師・臨床心理士 可児