お申込みの際に、「カウンセリングを受ける前に準備した方が良いことはありますか?」と訊かれることがあります。
もし心療内科や精神科に行かれているのでしたら、事前に主治医に「カウンセリングを受けてもよいですか」と確認していただくことになります。その上で、可能であれば紹介状や服薬中の方はおくすり手帳をお持ちいただけるとスムーズです。
その他は、特に準備していただくことはないのですが、短い限られた時間を有効に使っていただくために、初回面接でよく質問することをご紹介いたします。
・主訴:専門用語なので難しそうですが、どういったことでカウンセリングを受けてみようと思ったか、ということ。主訴は必ずお聞きします。
・家族構成:別居されている方やご実家のことについて聞くことがあります。
・生活状況:お仕事や学校などの就業(学)状態や、1日の過ごし方などもお聞きすることがあります。
・社会的なネットワーク:相談できる友人や恋人、先生、同僚など。他にも、病院やデイケア、サークルなど、関わりのある人達についてお聞きすることがあります。
・病歴:問診票に書いていただきますが、今のお悩みに関連がありそうな場合は、口頭でも詳しく聞くこともあります。
・目標:カウンセリングを通してどんな風になりたいか、という希望をお聞きします。
必ずしも上記すべてを聞くわけではなく、あくまでも目安ですが、どんなことを聞かれる可能性があるのかな、と何となくイメージを持っていただければ幸いです。
カウンセラーは事前に質問内容を考えてはいますが、お話の内容によってどんどん変更していきますので、十人十色です。
かなり個人的なお話にも触れることになりますので、「言いたくないな」と思うときは、正直にその旨を伝えてもらえればと思います。カウンセラー側も、そのことを聞かずにお手伝いができないか?と考えてみます。例えば、勤務先を言いたくないという方もいらっしゃると思います。私達が聞きたいのは、どういった環境でどのようなお仕事をされているか、であり、名の知れた大企業なのかどうかではありません。その方の生活されている姿を掴むためにお聞きしているのです。眠れないというお悩みだったとして、平日午前9時~午後5時の規則的なお仕事をされている方と、夜勤のあるシフト制のお仕事をされている方とでは、眠れないの意味が変わってきます。夜勤もあるのに「規則正しい生活を送ってください」とは言えませんよね。世間話としてお聞きすることもありますが、その場合は他の話しやすいことに話題を変えれば問題ありませんので、話しやすいことでお話しいただければと思います。
色々と書きましたが、カウンセリングは基本的には身一つで来ていただくものです。終わった後に、ちょっと寄り道してくつろげる場所を用意しておくくらいの気持ちで来ていただければ幸いです。
MEDI心理カウンセリング大阪
公認心理師・臨床心理士 可児