みなさん、こんにちは。
私は関西へ引っ越してきて二度目の夏を迎えようとしていますが、5月下旬の時点ですでにちょっぴり夏バテ気味です。
以前も同じような文章を書いたように思いますが、ひとと話すことの効能について、私が思うことを書いてみたいと思います。
カウンセリングルームに来られる方の中には、自身の考え方を変えたいと希望して来られる方も、少なくありません。
考え方に直接アプローチする方法として、認知行動療法(Cognitive behavior therapy: CBT)という心理療法があります。
CBTでは、「物事をどう捉えるか(考え方のくせや信念)が、その方が抱えている問題に影響している」と、考えます。セルフコントロールを重視することから、セルフヘルプ(専門家の力を借りずに自分で学べる)本もいくつも出版されています。
私は元々この方法を学んでいたのですが、自身の経験を通して、人とのやりとりを重ねるうちに、以下のように思いました。
自身(抱える困りごと)について、誰かと真剣に話をすること、そのこと自体に、狭くて凝り固まった考えを広げてくれる可能性があるのでは、と。友人や身の回りの人、同僚と話をする中でも、そんなことに気づかされます。相手が自分に話してくれたことが、何らかの刺激になります。そもそも、人とのやりとりをしないと、そうした刺激が入ることはありません。相手の発言、それを参考にして考えを広げられるかどうか(新しい考えを採択するかどうか)は自分次第ですが、刺激が入ることで、(ない時よりも)新しい考えを採択する可能性が出てくるのです。
人とのやりとりでは傷つくこともありますが、そこで救われることもあります。人との間で傷ついてしまったのであれば、人との間でリカバリーできる可能性もあるのです。
MEDI心理カウンセリング大阪
公認心理師・臨床心理士 福原