記憶というと、覚えることと思われるかもしれませんが、その中でも単に覚えるだけでないものもあります。「ワーキングメモリー」といいます。
ワーキングメモリーは、長期記憶と短期記憶の間といわれるもので、日本語では作動記憶と訳されています(最近では、そのままカタカナで表記することが多いです)。
ワーキングメモリーとは、短期記憶ほど一瞬の記憶ではないけれど、長期記憶のように何年も記憶しているものではありません。例えば88+77を暗算するときに、10の位の計算をしながらも1の位の計算結果も忘れずに覚えておくようなものです。
料理を例にすると、味噌汁の作り方を覚えてレシピを見ずに調理できることは長期記憶に入り、大さじ一杯など数字のみを暗記してすぐに忘れてしまうのが短期記憶です。ワーキングメモリーは、手順を読んで「次は煮立ったら調味料を入れて、また10分程煮込む」といったように、作業中に何となく覚えておくものに近いです。
次回に続きます。
MEDI心理カウンセリング大阪
公認心理師・臨床心理士 可児